カジノのインテリアデザインについて

カジノの経営者やインテリアデザイナーが、カジノにふさわしい雰囲気を作り出すことについて考えるとき、ギャンブラーが寛いだ気分になり、意欲を高め、楽しく感じさせるような装飾を頭に描きます。より長時間ギャンブルができるように、ギャンブラーに快適さを感じてもらう必要があるからです。簡単そうに聞こえますが、ギャンブラーがいずれは負けてしまう場所にもかかわらず、楽しくプレイできるように設計することは、そう簡単ではありません。 

インテリアデザイナーとカジノの経営者がカジノのインテリアをデザインする際に使われている2つのアプローチをご紹介します。 

フリードマンの原則 

非常に熱心なギャンブラーであったフリードマンは、ギャンブルに作用するいくつかの要素とギャンブラーの反応を理解していました。カジノは、人がギャンブルにもっと夢中になるようなデザインを用いることで、カジノにより多額のお金を落とさせるようにします。 

いくつかの要素を混ぜ合わせることにより、自分に勝算がない時でさえ、人はギャンブルし続けるよう仕向けられます。彼の著書『Designing Casinos to Dominate the Competition(競争相手より優位に立つカジノの設計)』で、フリードマンは、ギャンブラーに作用し、賭け続けるよう仕向ける原則を述べています。いくつかご紹介します。 

  • ギャンブル設備が、入口のすぐ隣にある場合、人はもっと賭ける可能性が高い。豪華に見えたとしても、何もない状態のロビーや入口を設計するよりも好ましい。 
  • 迷路のような設計にすると、人々はより長い時間、賭けることになる。広く長い通路で簡単にたどり着けるものよりも優れた設計である。 
  • 天井は低いほうがよい。天井の低いカジノはより多くの客を集める可能性が高く、より長い時間を費やす傾向にある。 
  • ギャンブル設備やゲームは、客を引き付けるために、実際には装飾代わりに使われる。 

ロジャー・トーマスの理論 

ロジャー・トーマスは、フリードマンの原則に異議を唱えました。トーマスは、迷路のような設計で身動きが取れないと感じるならば、人は楽しめないだろうと思ったからです。実際のところ、トーマスは、天井を高くし、周りをもっと見やすく、自由に動き回れることのできる設計は、人をより楽しい気持ちにさせ、より快適に感じると主張しました。客は満足すればするほど、さらに長い時間賭けるのだ、と。
トーマスは、この運動場の設計を取り入れることで、ギャンブル設備だけが装飾として用いられるというルールさえ破り、カジノをより魅力ある場所にするために、様々な装飾品を導入しました。トーマスはギャンブラーがむしろ時間の感覚を失わないように時計を導入し、もっと快適に過ごせるよう天窓をつけ日光を取り込みました。 

どちらがよいか? 

長期にわたるギャンブラーへの調査によると、ギャンブラーの多くは運動場型の設計の方が、より快適で、魅力があると感じていました。運動場型の設計のカジノの方が、より楽しく時間を過ごせたのです。 

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